国際唎酒師の能力とは、「日本酒のセールスプロモーションにおける戦略・戦術の企画立案、実施」に資する力に尽きる(『新訂 日本酒の基』より)。
国際唎酒師のカリキュラムは、そうした「消費者視点に立ったセールスプロモーション」を実現するために必要な知識、能力を体得することを目的に組まれています。
・世界のさまざまな酒類・嗜好性食品の基礎知識や食文化
・酒類のテイスティングにおける目的や、求められる能力
・サービスの基本として、心構えやプロトコール、危機管理
・セールスプロモーションの基本として、目的や経営理論、酒税法
日本酒の基礎知識Ⅰ:原料
日本酒の主原料である「米」「水」と、日本酒製造に欠かせない「微生物」について解説する。日本酒が何から造られているかを知ることは、唎酒師にとって欠かせない基礎知識です。
日本酒の基礎知識Ⅱ:製法
日本酒の製法は「並行複発酵」と呼ばれる特殊な発酵形式であることを理解した上で、「原料処理」「製麹」「酒母造り」「醪造り」「搾り(上槽)から瓶詰め」に分けて学習することで理解度が高まるでしょう
日本酒の基礎知識Ⅲ:表示
日本酒の表示を理解するには、関連法規を把握した上で、日本酒の定義と、製法品質基準(特に特定名称酒)を学習するとよいです。表示に関しては、知識を正しく持ち、正しく伝えることが肝要となります。
日本酒の基礎知識Ⅳ:歴史
歴史を学習する意味は、日本酒の伝統または文化的価値を知ることにある。また各時代によって異なる日本酒の価値を知ることにより、現代でも通用するサービスやセールスプロモーションに活用することもできるでしょう。日本酒の起源から近代史、さらには日本酒新時代と呼ばれる現代の特徴に至るまで学習すべき項目は多いです。
日本酒の基礎知識Ⅴ:香味特性別分類(4タイプ)
「はじめに」で必要性を解説した日本酒の香味特性別分類(4タイプ)それぞれの香味特性、該当する日本酒などについて学びます。この香味特性別分類(4タイプ)こそが、唎酒師の行うべきテイスティング、サービス、セールスプロモーションの核となります。
⽇本酒は専⾨的、難解な表⽰情報が多いなど、端的な販売促進が難しく、積極的な販売促進を⾏えないことも多いのではないでしょうか。この‘⾹味特性別分類(4タイプ)’は、まさにこれらを解決し、お客様がお求めの説明を端的に行うことのできる⽇本酒提供・販売メソッドです。
・テイスティングの目的や評価の方法
・実際の日本酒のテイスティングを通じて、「香味特性別分類(4タイプ)」を活用した香味特性の抽出や、わかりやすく効果的な表現方法について
・品質管理において重要な劣化の識別について
日本酒の基礎知識Ⅵ:テイスティング
日本酒のテイスティング①~香味特性別分類(4タイプ)の把握
日本酒のテイスティング② 〜劣化した日本酒の判別
ここで学習すべきことは、まず唎酒師が行うべきテイスティングの目的を把握し、その上で唎酒師が行うべき手法を修得することです。そして、トレーニングを積み重ね、正確なテイスティングコメントを作成できるよう努めましょう
日本酒の基礎知識Ⅶ:サービス
サービスの心得
保存管理、容器(ボトル)、提供温度、酒器、料理との相性
日本酒の香味特性別(4タイプ)と料理との相性体験
日本酒提供者である唎酒師が学習すべきサービスの項目は、「保存管理」「容器(ボトル)」「提供温度」「酒器」「料理との相性」と多岐にわたります。そして、これらサービスの基礎知識を修得し、香味特性別分類(4タイプ)それぞれの特性を生かしたサービスを実行することが肝要となります。
・ニーズの考え方を整理し、消費者別・季節別・料理のジャンル別・香味特性別といった、さまざまな切り口でのプロモーション方法を学びます。
日本酒のセールスプロモーションⅠ:消費者層別
「愛好家層」「グルメ・トレンド重視層」「ビギナー層」の傾向と、それぞれの層に有効と思われる品ぞろえ例や提供例を学びます。
日本酒のセールスプロモーションⅡ:季節別
ここでは、「季節別」と題し、「季節別セールスプロモーションの要点」「季節別セールスプロモーションの施策」について学びます。
日本酒のセールスプロモーションⅢ:料理のジャンル別
「日本料理(和食)」「西洋料理」「中国料理」「エスニック料理」といった料理別のセールスプロモーション例を学びます。
日本酒のセールスプロモーションⅣ:香味特性別分類(4タイプ)別
香味特性別分類(4タイプ)別のセールスプロモーションを各種セールスプロモーションの中で最も重要と位置づけ総括します。